全身性感帯人間の肉体は汁で解ける
全身性感帯人間の始まりは突然であった
四次元空間におけるピンク色を帯びた一点が突如インフレーションを起こしたことによる突然変異的始まりであった
何にせよ"意思"によって生まれてしまった全身性感帯人間は自己の存在意義について何度も思考によるオーガズムに脳内クリトリスをバキバキに勃起させ悩んでいた
しかし爛れた自己追求の輪廻は遂に終焉を迎える事となる
全汁分泌マン(ぜんじるぶんぴつまん)の出現であった
無限に広がるピンク色の空間を震えながら漂っていた全汁分泌マンは全身性感帯人間を認識した刹那脳では無く本能が理解した
ーーーー「まぐわうのだ」ーーーー
と
精神的神仏が指令を出したと言い換えても過言では無い
こうして全身性感帯人間と全汁分泌マンの「まぐわい」は七日間に及んだ
七日目が終わった時全身性感帯人間を保っていた肉体は遂に解かれた
肉体という器が消失して露わになった性感帯の本質とは「愛」であった
無限の「愛」に包まれた全汁分泌マンの肉体はようやく産声を上げ
全身から喜び汁(よろこびじる)を大量に分泌させ空間と混ざり合ったのだ
—創世記より抜粋—